犬神家の一族

1月2日(火)、久しぶりに映画行ってきました。
角川映画の代名詞と言える「犬神家の一族」です。
30年ぶりにリメイクされた作品ですが、
監督の「市川崑」さん、主演の「石坂浩二」さんが、
前作と同じ役割を果たすという事でも評判でした。

前作を始めて見たのは小学生頃だったと思います。
子供心におどろおどろしい雰囲気を感じ、
スケキヨの覆面を取るシーンにはビビリました。
その後、TVやビデオで何度も見ましたし、
「古谷一行」さんのTVシリーズに始まり、
「片岡鶴」ちゃんや「稲垣ゴロ」ちゃんのTV作品も見ましたが、
市川崑監督作品の1作目が群を抜いた完成度を誇っていると思います。

で、近作はどうなのかと言うと、イマイチかな・・・^^;
一般的な立場で考えると、今更って感じがぬぐえません。
菊人形に生首を飾ったり、血しぶきを上げて殺されたりする場面も、
猟奇的な作品があふれている現在ではパッとしません。
そもそも、昭和22年という戦後のお話な訳で、
とんでもない事件が日常茶飯事に起こる現代では、
たいした驚きを感じないと思います。
オイラのような「金田一耕助シリーズ」大好き人間には
まったく問題なのですが、前作を知らない若い人には、
あまり受けないのではないでしょうか。

次に俳優陣に関して。「石坂浩二」さんは文句なし。
年齢的に原作のイメージとは違うのかもしれませんが、
鶴ちゃんやゴロちゃんとは比べ物になりません。
前作と同じ役柄を演じた「大滝秀治」さんや「加藤武」さんも変わらぬ演技。
惜しむらくは。昨年末に亡くなった「岸田今日子」さんの
お琴の師匠が見れなかった事でしょうか。
「松嶋菜々子」は、珠代を演じるには年齢的に
問題ありかもしれませんが、演技は良かったと思います。
はじけていたのは小夜子を演じた「奥菜恵」。
スケトモの死体を発見して卒倒する場面や、
錯乱して蛙をナデナデしてる場面など、秀逸です。
ただ、この二人がスケトモに関して言い争う場面は、
二人の身長に差がありすぎて滑稽に映りました^^;

古舘弁護士を演じた「中村敦夫」さんや、
仙波刑事役の「尾藤イサオ」さんもいい味出してたし、
演技力に疑問の「フカキョン」もあの役柄なら問題なかったと思います。
ただ、どうせならもっとフレッシュな女優さんを起用すれば
もっと良かったと思うのですが。配給が東宝なんだから、
「長沢まさみ」を使えば、話題になったと思うんですけどね・・・。
「尾上菊之助」さんのスケキヨは悪くはないですが、
男前度から言うと、前作の「あおい輝彦」さんに軍配を上げたいですね。
同じく猿蔵を演じた「永澤俊矢」さんも個人的に大好きな俳優さんですが、
猿蔵を演じるには男前過ぎた感じ。前作の「寺田稔」さんの方が、
無骨感が現れていて良かったと思います。

さて、この物語の重要な役割を果たす三姉妹に関してですが、
前作は「高峰三枝子」「三条美紀」「草笛光子」の3人が、
近作は「富士純子」「松坂慶子」「萬田久子」が演じています。
両者を比較していくと、長女の松子はやっぱ「高峰三枝子」さん。
あくまでもオイラの個人的な感想ですが、
「富士純子」さんの台詞がすごく軽く感じられるんですよね^^;
「スキキヨ、仮面を取っておやり!」の迫力や、
「スケキヨに会わせて下さい」と泣く場面の悲壮感、
どちらも高峰さんの方が圧倒的だったと思います。
次女の竹子役は「松坂慶子」さんかな?
この辺は、前作の「三条美紀」さんが、
オイラ的にあまり知らない女優さんなので、
そう思えるのかもしれません。
逆に三女の梅子は「草笛光子」さんに軍配。
なんか「萬田久子」さんが若くてきれい過ぎる感じがして・・。
と思って、公開当時の6人の年齢を比較してみると、
前作の3姉妹は58歳・48歳・43歳に対し、
近作の3人は61歳・54歳・48歳。
驚く事に、近作の3人の方が年齢的には上なんですね。
それだけ、「高峰三枝子」さんと「草笛光子」さんの
女優としてのオーラが強烈なんだと思います。

純粋に初見で推理物を楽しむのも良いですが、
前作をしっかり見た上で、両者を比較しながら
見る方が、より楽しめると思います。

ちなみに、最初に見たときは知らなかったのですが、
スケキヨ(静馬)の遺体が湖で逆さになって発見されるシーン。
「スケキヨ」が逆さになってるから、「ヨキスケ」。
で、上半身が湖に隠れているので、「ヨキ」。
これで、「ヨキ(斧)」「コト(琴)」「キク(菊)」の三種の家宝に
なぞらえた殺人を表現しているって知ってました?
映画ではヨキ(斧)で頭をかち割られて殺されるので、
ヨキを表現し、湖につけられる事に関しては、
特に説明はありませんが、実はそんな意味合いらしいです。
そもそも、斧の事を一部の地域でヨキと言う事から、
三種の家宝の一つがヨキ(斧)なのですが、
そんな事も知らなかった幼き日のオイラには、
とっても疑問だった訳です^^;

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